地域:東京23区
出展内容
私たちは、スーツケースサイズのCO₂回収装置を起点に小型・分散型DAC装置の社会実装を進める研究に取り組んでいます。DACとは、大気中から直接CO₂を分離・回収する技術であり、現・弊社装置では無機塩基系水溶液による化学吸収法を採用。CO₂のみを選択的に吸収し、窒素や酸素は非反応で通過します。
特に欧米諸国において巨大化する傾向にあるなかで、DAC装置の小型化に成功。CO₂回収性能も最大84%と、大型装置と同程度のレベルで実現しています。弊社はこのCO₂回収システムを「ひやっしー」と名付け、商品を展開中。「ひやっしー」の特徴として挙げられるのが、可視化です。装置上部のモニターに映し出される“顔の表情”で、空間のCO₂濃度を直感的に把握できる機能を搭載することで、オフィスや家庭といった日常空間における環境意識の喚起にも貢献しています。
現在は、弊社が新たに開発した粉末状のCO₂吸収剤【アミン修飾多孔質シリカ】の搭載に向けた実装を進行中です。同物質は、手でも触れられる安全性および再利用性において既存の吸収剤との差別化を図っています。また、CO₂脱着時の温度も従来の約100℃→60℃へと低減でき、省エネ性も大幅に向上。CO₂回収コストも低く、市場の炭酸ガスと同程度でクリーンCO₂を市場投入することができるばかりか、需要が増加し、価格上昇が今後も予測される炭酸ガス市場に安定供給することが可能です。
「アミン修飾多孔質シリカ」の導入により、企業・施設向けにt(トン)スケールでのCO₂回収が可能な「ひやっしーパパ」(画像はイメージ)、家電量販店等、to Cへの展開を視野に入れた空気清浄機能付卓上型モデル「ひやっしーNEO(ネオ)」を通じて、小型・分散型回収による新しい脱炭素社会の実現を目指します。